ラム肉や鹿肉などがベースのドッグフードは、アレルギーになりにくい?というご質問をよく頂きますが、答えは NO!です。
アレルギーがある子はいつ何がダメになるか分からないという不安があると思います。実際に今、まさにその不安と戦っているという方もいらっしゃるのではないでしょうか?
<アレルギーの原因は特定タンパク質?>
アレルギーは特定のタンパク質が原因と言われていますが体の中で栄養として吸収する時は「アミノ酸」か「ペプチド」という状態まで細かく分解してあれば拒否反応は起こらない。なぜ、多くの犬や私は特定の食べ物に反応して具合を崩すのか、原因の多くはこの3点と考えられます。
1.体の消化酵素が上手に働いていない。
2.炎症の起こりやすい食材をよく使う(好んで食べる)
3.腸壁のバリアー機能が正常ではない
*1.体の消化酵素が上手に働いていない*
体の消化酵素が上手に働いていない場合は、これは消化酵素を食事に取り入れる事でクリアできる事があります。
*2.炎症の起こりやすい食材を使う*
「ナス科」の食材達がこれに当てはまります。一応アレルギーがある犬への使用は初期のうちは禁止しています。
*3.腸壁のバリアー機能が正常ではない*
腸壁のバリアー機能が正常ではない「リーキーガット症候群(LGS)」と言われています。アレルギー症状が酷く、薬が手放せないような犬はこれの可能性が高いので腸をきれいにしていくように食事をしていきます。これが上記の3つの中では大変ですが、体の消化酵素が上手に働いていない。と炎症の起こりやすい食材を使う。の対策をしていると早くいい結果が出る事があります。
<アレルギーはステロイド剤では解決しない。>
アレルギーが出た際には、よくステロイドを処方される事が多い場合があります。アレルギー症状が収まって落ち着いて見えますが、愛犬の体にはとても負担になっています。一定期間、アレルギーが落ち着くと症状は見られなくなりますが、またアレルギー反応が出だすという悪循環が繰り返えされる事もあります。これは実際に私の愛犬で見られた症状の一例ですが、若いうちは本来、愛犬が持っている免疫力でアレルギーを封じ込める力があっても、年齢を重ねると免疫力が徐々に低下していき、アレルギーが出る期間が短くなり、ステロイドに頼る期間が増え、いずれ常用しないといけないような状況に陥る事も考えられます。特に体の小さな犬にとって、ステロイドは肝臓が大きくなっていく事もあり、出来るだけステロイドを使わないように根本的な改善を目指すことが重要となります。